今回ご紹介するのは、ナチュラルクリーニングの基本でもある、「重曹」「セスキ」「クエン酸」を使ったお掃除方法。自然由来だからと言って、洗浄力が優しいわけではありません。得意な汚れに合わせて使い分けることで、気持ちよいほど汚れをすっきり落とせます。
手袋やゴーグルをして扱うような、強力な薬品を含まないため、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して使うことが出来ます。
重曹とは、重炭酸曹達(ソーダ)の略で、炭酸塩素ナトリウムのこと。アルカリ性の性質を持ち、キッチンの油汚れや皮脂汚れなどの、酸性の汚れに強いのが特徴です。
また、重曹には汚れを落とすだけでなく、研磨剤や消臭効果も期待できることから、キッチン周りの汚れから、お風呂、玄関周りなど、幅広く対応することが出来ます。
1.キッチンの五徳(ごとく)や壁の油汚れ
2.ドアの取っ手やテーブル・窓ガラスなどの手垢
3.鍋の焦げ付き
4.お風呂の水垢
5.床掃除や、ラグなどの汚れ
【重曹パウダー】
フローリングの隙間やラグに詰まった汚れには、粉末のまま使用。
気になる箇所に粉末を適量まき散らし、数分放置した後、掃除機で吸い取るか、フローリングワイパーや雑巾などで拭き取れば、重曹が詰まった汚れごと絡め取ってくれます。
【重曹スプレー】
日常の軽い汚れには、重曹スプレーが活躍。
スプレーボトルを用意し、重曹小さじ1とぬるま湯100mlを加え、混ぜます。油汚れや手垢などの皮脂汚れが気になる部分にスプレーを振りかけ、水拭きします。重曹は乾くと白くなるので、スプレー後は水滴を残さないように乾拭きをお忘れなく。
【重曹ペースト】
鍋の焦げ付きや、しつこい油汚れには、重曹ペーストを。
少量の水に粉末の重曹を混ぜ、ペースト状にします。鍋の焦げ付きや、魚焼きグリルなどのしつこい汚れに塗り込み、優しくこすり落とします。汚れがひどい時には、ペーストを塗り、数分放置することで、汚れが浮き上がり落ちやすくなります。
セスキ炭酸ソーダは、天然の鉱石から生まれたクリーナー。重曹よりも、強めのアルカリ性のため、べとべとの油汚れもお手のもの。細かい粒子で水に溶けやすく、扱いやすさも特徴の一つです。
1.キッチンのべとべとな油汚れ
2.ドアの取っ手やテーブル・窓ガラスなどの手垢
3.お皿や調理器具の油汚れ
4.キッチンの換気扇
5.衣類の皮脂汚れ
【セスキ炭酸ソーダスプレー】
テーブルや取っ手、キッチン周りの拭き掃除には「セスキ炭酸ソーダスプレー」を。
スプレーボトルに、水500mlとセスキ炭酸ソーダを小さじ1程度入れてよく混ぜ合わせます。汚れに拭きかけ、水拭きで仕上げます。
【水溶きセスキ炭酸ソーダ】
汚れが気になるキッチン用品や衣類の漬け置き、洗濯にはセスキ炭酸ソーダを水に溶かして使います。バケツや洗濯槽に水を張り、30Lに小さじ2~大さじ1程度を目安にセスキ炭酸ソーダを入れます。手で触ったときに、少しヌルっとすればOK。漬け置き後は水で綺麗に洗い流しましょう。
クエン酸は、レモンや梅干しなどに含まれる酸っぱい成分のこと。酸性成分なので、水周りに出来る白い水垢や、洋服の黄ばみなどのアルカリ性の汚れに強いです。
また、消臭効果も期待できることから、トイレやタバコなどの気になる臭いをはじめ、カーテンやソファにしみついた生活臭の解消にも一役買ってくれます。
1.電気ポットや水周りに出来る白い水垢
2.お風呂などの石鹸かすの汚れ
3.トイレやタバコ・ヤニの汚れや臭い
4.カーテンやソファなどの生活臭
5.洋服の黄ばみ
【クエン酸スプレー】
ソファやカーテンなどの気になる臭いにはクエン酸スプレーで消臭を。
スプレーボトルにクエン酸小さじ1/2を入れ、水100mlを加え混ぜます。水にしっかり溶けるので、ソファやカーテンにそのまま振りかけるもよし、トイレ掃除に使えば汚れを落とすだけでなく、消臭効果も期待できます。衣類の黄ばみには、汚れにスプレーを直接吹きかけ、そのまま洗濯機で回せば、汚れをすっきりと落としてくれます。
【クエン酸パック】
水周りのしつこい白い水垢には、クエン酸パックがおすすめ。
汚れの周りにティッシュを這わせ、クエン酸スプレーをたっぷり吹きかけ数分放置。ティッシュを取り、スポンジで優しくこすり落とします。汚れがひどい場合は、様子を見つつ、6時間程度放置してから、歯ブラシなどを使ってゴシゴシ汚れを落としましょう。
ナチュラルクリーニングの3大成分、「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」「クエン酸」の得意な汚れを覚えておけば、場所や用途に合わせて使い分けが可能。専用洗剤をいくつも買い揃えることなく、日々のお掃除をラクに、簡単に、効率的に行えるので、ぜひナチュラルクリーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。